梅毒症状・初期症状~末期症状まで|男女別の症状を解説します
2022.10.31
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記事監修 宮島 賢也 医師
梅毒とは、かなり古くから存在する性感染症の一種です。この記事では、梅毒の症状について、男女別に詳しく解説しています。「もしかして性病にかかっているかもしれない」と不安になっている人は、ぜひご参照ください。
梅毒とは、日本だけではなく世界的に見ても、かなり古くから存在する性感染症の一種です。
遊郭(ゆうかく)が栄えた江戸時代には、遊女たちが苦しめられ、死に至る病として恐れられていました。こうしたことから性病の中ではもっとも認知度の高い病気とされています。
江戸時代の医療技術では治療が難しかったこともあり、末期症状にまで進行して鼻の骨が欠損することから、「梅毒に感染すると鼻が落ちる」といわれることがありました。
しかし、現在は長年の研究から、早期に治療することで完治させることが可能です。
ただし症状が出ることのない、いわゆる「無症候性梅毒」の状態のまま、感染したことに気づかず放置し、死に至ることもあります。
原因となるのは「梅毒トレポネーマ」という細菌です。治療が早ければ早いほど症状も軽くてすみますので、少しでも感染の疑いがある場合は、すぐに病院で検査を受けましょう。
本記事では、梅毒の症状について、男女別に詳しく解説しています。「もしかして性病にかかっているかもしれない」「どんな症状だと梅毒なのか」と不安になっている人は、ぜひご参照ください。
梅毒の症状について
梅毒は、全身の至る箇所におびただしい症状が現れてしまう病気です。
また、感染に気が付かず、治療をせずに放置していると、3週間、3ヶ月、そして3年を区切りに、第1期、第2期、第3期、続く第4期と症状が悪化していきます。
第1期は感染からおよそ3週間〜3ヶ月経過したような時期、第2期は感染からおよそ3ヶ月以上が経過したような時期、第3期はおよそ感染から3年〜10年以上経過した時期で、第4期はおよそ感染から10年以上経過した状態です。
梅毒の主な初期症状としては、感染源となった局部や肛門、口唇、口の中などに痛みのないしこり・びらん・潰瘍ができることが挙げられます。
これらは早ければ感染機会から1週間後、遅いと13週間後に現れることもあります。初期のうちは、治療を受けなくても、2~3週間が経過すると症状は消えます。
しかしながら、体内から菌が完全に抹消したわけではないため、この時期に他者と性行為を行うと相手に感染させてしまう可能性が存在します。
治療を受けないまま3ヶ月以上放置してしまうと体内で梅毒が進行し、次第に、手のひらや足の裏を含めた全身に、赤い斑点などの諸症状が現れ始めます。
感染から数年ほどたつと、皮膚、筋肉、骨、臓器などに腫瘍が発生するのです。
ここまでを聞くと、一度でも梅毒に感染してしまうと、完治させることは困難になるのではないかと不安を抱いてしまうかもしれません。
しかし、梅毒は、早期に発見して適切な治療を受ければ、障害を残すことなく治癒させることが可能です。
そのため、過度に梅毒を恐れず、梅毒への理解を深め正しく対策することが重要です。
以下では、梅毒の具体的な症状を第1期〜第4期に分けて解説します。
第1期梅毒(感染から3週間後)
感染から約3週間後、肛門や性器、口唇といった感染部位に「初期硬結」という名の、硬いしこりのようなものが出現します。これが第1期梅毒の代表的な症状です。
この時期に発生したしこりには、痛みやかゆみといった症状を伴わないものの、他の細菌との重複感染があった場合には、その他の症状が発出することもあります。
やがて硬結部位を中心に潰瘍(ただれ)が発生します。このようにしてできる潰瘍は、「硬性下疳」と呼ばれています。
第1期梅毒で現れる症状は、治療を行わずに放置していても、2~3週間で消えてしまうものです。
そういったことから、たとえ体の異変に気付いていたとしても、「症状が感じられなくなった=感染は自分の勘違いだったのかもしれない」と誤解してしまい、そのまま放置してしまう人も少なくないのです。
しかし、その症状が梅毒によるものであった場合、治療を受ける必要があります。というのは、梅毒トレポネーマはすでに血管内に存在しているため、気が付かない内に第2期へと確実に進行していくからなのです。
初期硬結(しょきこうけつ)
第1期梅毒では、肛門や局部、口唇などの感染部位に小豆〜小指くらいの大きさの「初期硬結」が現れます。しこりの硬さは軟骨程度で、中心部が非常に硬く、不自然に盛り上がっていることが特徴です。
ニキビと間違えることも多いこのしこりは、痛みを感じる人と、全く痛みを感じない人の2パターンに分かれます。
硬性下疳(こうせいげかん)
硬性下疳とは、初期硬結の中心にできる浅い潰瘍のことです。初期硬結として出現した赤くて硬い小円形の丘疹が、急速に潰瘍となったものです。
硬性下疳は、放置していると2~3週間で消失します。
リンパ節の腫れ
感染部位の近くの鼠径部・頸部などのリンパ節が腫れます。腫れを触っても痛みはなく、仮に放置していても時間の経過とともに自然に消えます。
第2期梅毒(感染から3ヶ月後)
第2期梅毒に進行すると、様々な症状が全身に現れ始めます。発熱、頭痛、筋肉痛倦怠感のどの痛みといった風邪に近い症状をはじめ、食欲の減退や体重の減少などが見られることもあります。
また、第2期ともなると約半数の人は全身リンパ節に腫れが見られ、さらに約1割の人は臓器に症状が出ます。
目に炎症、骨や関節に強い痛みが起きたり、まれに肝炎を生じ黄疸の症状とともに尿は色が濃くなります。感染が脳や内耳、目にまで及ぶと、平衡感覚に障害が生じる人もいます。
次に、梅毒の第2期に見られる主な10の症状について説明しましょう。これらの症状も続くのは、3ヶ月から約3年です。その後はまた無症状という状況になります。
梅毒性バラ疹
湿疹の様子がバラの花びらに似ていることから梅毒性バラ疹と言われます。
薄い紅斑の発疹が、体・顔・手足を中心に多数発生します。痛みやかゆみはありません。数週間で自然消退します。
丘疹性梅毒疹(きゅうしんせいばいどくしん)
エンドウ豆ほどの赤褐色のかゆみのない丘疹が、背中・腕・脚・お腹・足の裏・手のひらなどにできます。症状が現れる部位は男女で違いはありません。
梅毒性乾癬(ばいどくせいかんせん)
湿り気のある赤茶色の発疹が、足の裏や手のひらにできます。かゆい、痛いといった症状はなく乾燥するとフケのような状態になります。
膿疱性梅毒(のうほうせいばいどく)
膿が溜まったイボが顔や手足、手の甲や足の裏、体幹を中心に発生します。免疫力の落ちている人や、全身の状態が悪い人に発現しやすい傾向があります。
梅毒性白斑(ばいどくせいはくはん)
皮膚には色素がありますが、この細胞が侵され、皮膚の一部やあちこちが白くなり、ときには網目状になったりします。
梅毒性爪炎・爪囲炎(ばいどくせいそうえん・そういえん)
手足の爪やその周りに白斑や不透明化が生じ、赤く腫れます。爪の周りが厚くなるなどします。
梅毒性粘膜疹(ばいどくせいねんまくしん)
主に口唇、口腔内の粘膜、咽頭粘膜に赤や乳白色の炎症が見られます。
梅毒性アンギーナ
喉や扁桃腺に腫れたり、赤くなったりふやけたりといった症状が現れます。
梅毒性脱毛
直径5mm~2cmの不完全脱毛斑が多発し、頭や眉の毛髪が抜けることがあります。脱毛症状は、虫食いのように、まだらに抜ける場合と広範囲に及ぶケースがあります。また、まつ毛が脱毛することもあります。
扁平コンジローマ(へんぺいこんじろーま)
淡紅色から灰白色の平たいイボが、肛門周辺や性器、乳房下部に発生します。
イボには大量の梅毒トレポネーマがあり、感染源になりやすいです。
第3期梅毒(感染から約3年後)
感染から約3年放置したまま第3期へ進行すると、第2期までとはまた異なる症状が出ます。
第3期梅毒は、初期感染から遅くとも10年以内に、適切な治療を受けていない人のうち、約3分の1の割合で発生してしまうと考えられています。症状は軽いものから重篤なものまでさまざまです。
具体的には、皮膚だけでなく、筋肉や骨、肝臓や腎臓、その他あらゆる臓器に、ゴムのよう腫瘍や硬いしこりが現れます。ゴム腫は、周りの細胞を崩壊して深い潰瘍となり、表面は肉芽組織によって覆われていきます。
このように、梅毒は長年放置していると重い病気に進行してしまうのです。加えて、梅毒は目・心臓・脳・神経・血管などが侵され、「大動脈瘤形成」「大動脈破裂」「進行麻痺」「痴呆」などが引き起こされるリスクも否めません。
しかし、しっかりと適切な治療を受けることにより第3期まで病状が深刻化することはあまりありません。そのためにもなるべく早く検査と治療を受けましょう。
結節性梅毒疹・ゴム疹(けっせつせいばいどくしん)
皮膚・骨・筋肉や肝臓、腎臓などにできる硬いしこりや、骨や筋肉、皮膚などといった部位にまるでゴムのような腫れものができることを「節性梅毒疹・ゴム疹」といいます。
また、ごくまれに鼻骨周辺に腫れものが出ることがあり、それらのゴム腫は「鞍鼻(あんび)」と呼ばれています。
第4期梅毒:末期症状(感染から10年後)
第4期梅毒は、梅毒に感染してからおよそ10年以上経過後に症状が表に出るといわれています。第4期まで病状が進行した場合、心臓や脳といった臓器だけでなく、血管や神経にまで至る多くの器官系に影響を与えます。
また、適切な治療を受けていない場合には、「心血管系梅毒」や「神経梅毒」といった大変な症状に進行する危なさも払拭できません。
神経梅毒については、第2期に生じることもありますが、第2期に生じたものは「早期神経梅毒」と呼ばれ、第4期に生じたものとは区別されています。
第4期における神経梅毒というものは、主に脳実質が病変をきたし、中枢神経系の慢性疾患として体の痛みや歩行障害、排尿障害、また認知障害に障害をきたす進行麻痺といった症状を引き起こす要因となっているのです。
しかし、第3期同様、現在では医療が発達し、治る病気になったことから、第4期まで進行するケースはかなり考えにくいものです。
不安になったら、まずは病院で検査を!
梅毒は、避妊用具を正しく着用することで、感染をある程度食い止められますが、性器以外の部位に梅毒トレポネーマを有している場合には、感染リスクが否定できません。
そのため、パートナーのうち、片方に梅毒の感染が発覚した場合には、お互い感染していないことを検分する必要があります。
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