症状から性病をチェック!

症状から性病をチェックする 症状が出るのはいつから?男性と女性の違いは?

 

性病(性感染症)の症状について

性病は、性行為により体内に細菌やウイルスが侵入することで起こる感染症のことです。 最近では「性感染症」や、英語でSTD Sexually()Transmitted(感染)Diseases(症状)またはSTI(Sexually Transmitted Infections)という呼ばれ方も一般的になっています。 性病(性感染症)の症状のうち男性に多いのが、尿道にかゆみや痛みを起こす尿道炎。女性に多いのは、おりものが急に増えたり、色やにおいが変化したりする子宮頚管炎です。 こうした症状がある場合は細菌(淋菌/クラミジア/マイコプラズマ/ウレアプラズマ/トリコモナス)による性病の可能性が非常に高いといえます。 ここ数年で急激に増えているのが「梅毒」です。梅毒は、進行すると全身に発疹が起きたり、イボができたりとさまざまな症状が現れるものの、潜伏期間が長いため気づかないうちに感染が拡大していると考えられています。

<梅毒の患者数の推移> 梅毒患者数の年次推移

<男女・年齢別の梅毒患者数> 梅毒の性別・年齢別の患者数

性病は早期発見、早期治療が大切です。少しでも不安を感じることや、思い当たる症状があったらすぐに検査をするようにしましょう。 ここでは自覚症状ごとに代表的な性病の潜伏期期間や治療法をご紹介します。  

症状から性病をかんたんチェック

こちらから部位と症状を選ぶことでどんな性病の可能性があるかがチェックできます。  

尿道や膣など性器の中に症状が出る性病

「性器クラミジア感染症」はこんな性病です

男性、女性ともに最も患者数の多い感染症がクラミジア感染症です。クラミジアという細菌が性器に入り込むことで尿道や膣に痒みや不快感を発症し、膿のような体液が分泌されるようになります。 感染経路になるのはノーマルセックス、オーラルセックス、アナルセックスなどの性行為です。 尿道や膣に感染する性病の中では比較的症状軽く、自覚症状が無い例も少なくありません。  

症状【男性の場合】

  • おしっこのとき痛みを感じる
  • 尿道に痒みや、不快感がある
  • 尿道からサラサラした分泌物が出る
  • ひん尿になる
症状は比較的軽度で、自覚症状がほとんど出ない人もいます。 ※すべての症状が現れるわけではありません。上記に当てはまるものがあれば感染している可能性があります。  

症状【女性の場合】

  • おしっこのときに痛みを感じる
  • 膣から膿のような分泌物が出る
  • 膣から出血がある
  • 下腹部に痛みがある
  • ひん尿になる
症状は比較的軽度で、自覚症状がほとんど出ない人もいます。 ※すべての症状が現れるわけではありません。上記に当てはまるものがあれば感染している可能性があります。  

 症状はいつから出る?

性行為のあった日から1週間後~3週間後に症状が現れます。  

治療法

抗菌作用のある飲み薬(抗生剤)を飲むことで治ります。

「淋病(淋菌感染症)」はこんな性病です

クラミジア感染症と並んで患者数の多い感染症です。日本では「淋病」の名前で知られる代表的な性病で、淋菌の感染により発症することから淋菌感染症とも呼ばれます。 淋菌が性器に入り込むと尿道や膣に痛みや痒みなどの不快感を発症し、ドロッとした粘性の膿を分泌するようになります。 感染経路になるのはノーマルセックス、オーラルセックス、アナルセックスなどの性行為。近年、男性に多いのが性風俗店でのオーラルセックスによる感染です。  

症状【男性の場合】

  • おしっこのとき痛みを感じる
  • 尿道に痒みや、不快感がある
  • 尿道から膿のような分泌物が出る
  • 陰嚢が腫れる、痛みを感じる
  • ひん尿になる
症状はクラミジアに似ていますが、淋病の方がより強いという特徴があります。※すべての症状が現れるわけではありません。上記に当てはまるものがあれば感染している可能性があります。

症状【女性の場合】

  • おしっこのときに痛みを感じる
  • 膣から膿のような分泌物が出る
  • 膣から出血がある
  • 下腹部に痛みがある
  • ひん尿になる
症状はクラミジアに似ていますが、淋病の方がより強いという特徴があります。※すべての症状が現れるわけではありません。上記に当てはまるものがあれば感染している可能性があります。

症状はいつから出る?

潜伏期間が短く、性行為があった日の2日後~1週間後には症状が現れます。  

治療法

抗菌作用のある注射薬と飲み薬(抗生剤)を併用することで治ります。

「マイコプラズマ、ウレアプラズマ感染症」はこんな性病です

クラミジアや淋病と同じように性器に細菌が入り込むことで起こる感染症です。尿道や膣に炎症を起こす病原体の中でもマイコプラズマとウレアプラズマは新しく発見された菌です。 感染経路になるのはノーマルセックス、オーラルセックスなどの性行為です。

症状【男性の場合】

  • おしっこのとき痛みを感じる
  • 尿道に痒みや、不快感がある
  • 尿道からサラサラした分泌物が出る
  • ひん尿になる
症状は比較的軽度で、自覚症状がほとんど出ない人もいます。※すべての症状が現れるわけではありません。上記に当てはまるものがあれば感染している可能性があります。

症状【女性の場合】

  • おしっこのときに痛みを感じる
  • 膣から膿のような分泌物が出る
  • 膣から出血がある
  • 下腹部に痛みがある
  • ひん尿になる
症状は比較的軽度で、自覚症状がほとんど出ない人もいます。※すべての症状が現れるわけではありません。上記に当てはまるものがあれば感染している可能性があります。

 症状はいつから出る?

性行為があった日の1週間後~5週間後に症状が現れます。  

 治療法

抗菌作用のある飲み薬(抗生剤)を飲むことで治ります。

「トリコモナス症」はこんな性病です

トリコモナス原虫と呼ばれる、小さな寄生虫が性器に入り込むことで感染する病気です。 男性では比較的症状が軽く、女性に症状が強く出るという特徴があります。

症状【男性の場合】

  • おしっこのとき痛みを感じる
  • ひん尿になる
症状は軽度で、多くの人は自覚症状がありません ※すべての症状が現れるわけではありません。上記に当てはまるものがあれば感染している可能性があります。

症状【女性の場合】

  • 外陰部や膣に強い痒みや刺激感がある
  • 膣に炎症が起きて赤くなる
  • おりものが増えて悪臭がする
※すべての症状が現れるわけではありません。上記に当てはまるものがあれば感染している可能性があります。

症状はいつから出る?

性行為から10日前後で症状が現れます。  

治療法

抗菌作用のある飲み薬(抗生剤)を飲むことで治ります。 女性は治りにくいことがあり、こうした場合は座薬や膣に入れるお薬を使い治療します。

性器にイボやデキモノができる、皮膚に症状が出る性病

「性器ヘルペス」はこんな性病です

ヘルペスウイルスが患部に入り込み起こる感染症で、性器や性器周辺に液体で満たされた水疱を形成します。感染経路になるのはノーマルセックス、オーラルセックス、アナルセックスなどの性行為。 口にヘルペスができている場合はキスでも感染します。

症状【男性・女性ともに症状は同じ】

  • 性器の痒みや不快感
  • 性器に小さな水疱ができる(直径1~2mm)
  • 肛門に水疱ができる
  • 口に水疱ができる
※すべての症状が現れるわけではありません。上記に当てはまるものがあれば感染している可能性があります。

症状はいつから出る?

性行為があった日の2日後~10日後には症状が現れます。  

治療法

抗菌作用のある飲み薬(抗生剤)を飲むことで治ります。

「性器カンジダ症」はこんな性病です

カンジダ属というカビが性器に付着することで感染する性病です。一般的に女性の感染率が高く、男性は比較的少ない病気ですが、男性でも包茎の人はかかりやすいという特徴があります。 性行為により感染する病気ですが、カンジダはもともと体内に多く生息している菌であるため体調を崩した際に自分の菌に感染することもあります。 免疫力が低下しているときや何らかの病気で抗生剤を飲んでいるときなどは自己感染する可能性が高くなります。  

症状【男性の場合】

  • 亀頭や陰茎の周りに白いカスが出る
  • 亀頭に炎症が起こり、痒みや不快感が出る
症状は比較的軽度で、自覚症状がほとんど出ない人もいます。 ※すべての症状が現れるわけではありません。上記に当てはまるものがあれば感染している可能性があります。

症状【女性の場合】

  • 外陰部や膣に強い痒みや刺激感がある
  • 外陰部や膣に炎症が起きて赤くなる
  • おりものが増えてヨーグルト状になる
  • セックスのときに痛い<
※すべての症状が現れるわけではありません。上記に当てはまるものがあれば感染している可能性があります。

症状はいつから出る?

感染機会があった日の2日後~10日後に症状が現れます。

治療法

抗菌作用のある軟膏、飲み薬による治療。助祭の場合は膣に入れるお薬を使います。

「尖圭コンジローマ」はこんな性病です

ヒトパピローマウイルス(HPV)が小さな傷から性器内に入り込むことで起こる感染症で鶏のトサカ状のイボが発現します。 イボをとっても再発する可能性があり、放置するとHIV感染率が高まるなどのリスクがあるため、治療後の経過観察も大切になります。 感染経路になるのはノーマルセックス、オーラルセックス、アナルセックスなどの性行為です。  

症状【男性・女性ともに症状は同じ】

  • 性器の周囲に鶏のトサカやカリフラワー似た形をしたイボができる
  • 性器に痒みや不快感を伴うことがある

症状はいつから出る?

潜伏期間が長く、性行為があった日の3週間後~3カ月後に症状が現れます。

治療法

クリームの塗布、凍結によりイボを壊死させる療法、レーザーによる除去などがあり、医師に相談のしながら治療します。

「梅毒」はこんな性病です

梅毒トレポネーマという細菌が起こす性病で、近年感染者数が急激に増えている性病です。 感染初期(性行為から3週間後)は性器周りに傷やただれ、しこりができ、進行すると(性行為から3カ月後)全身に細菌が回り発疹や潰瘍、脱毛症などさまざまな不調を引き起こします。 感染経路になるのはノーマルセックス、オーラルセックス、アナルセックスなどの性行為です。  

症状【男性・女性ともに症状は同じ】

  • 性器の周囲に傷やただれ、しこりができる
  • 鼠径部(足の付け根あたり)のリンパ節が腫れる

症状はいつから出る?

潜伏期間が長く、性行為があった日の3週間前後に症状が現れます。

治療法

抗菌作用のある飲み薬(抗生剤)を飲むことで治ります。 ※発見が遅れるほど治療期間が長くなり、リスクが高くなります。 不安がある方は早めに検査を受けるようにしましょう。

口内や喉に症状が出る性病

 

「咽頭クラミジア、咽頭淋病、咽頭マイコプラズマ、咽頭ウレアプラズマ」はこんな性病です

オーラルセックスやキスによって、のどに細菌が感染することで起こります。 無症状のことが多く、知らぬ間にパートナーに感染させてしまう可能性があります。感染経路になるのはオーラルセックスです。  

症状【男性・女性ともに症状は同じ】

  • のどの痒み、不快感、痛み、出血
症状は比較的軽度で、自覚症状がほとんど出ない人もいます。

症状はいつから出る?

性行為があった日の2日後~10日後に症状が現れます。

治療法

抗菌作用のある飲み薬(抗生剤)を飲むことで治ります。  

その他 全身に症状が出る性病(熱、腫れる、だるいなど)

 

「B型肝炎・C型肝炎」はこんな性病です

B型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルスに感染することで起こる肝臓の病気です。血液と体液を介して感染するため性行為(ノーマルセックス、オーラルセックス、アナルセックス)で感染する可能性があります。  

 症状【男性・女性ともに症状は同じ】

  • 発熱
  • 全身のだるさ
  • 食欲がない
  • 吐き気
  • 黄疸(皮膚や白目が黄色っぽくなる)
※すべての症状が現れるわけではありません。上記に当てはまるものがあれば感染している可能性があります。

症状はいつから出る?

性行為があった日の2週間後~6週間後に症状が出ます  

治療法

性行為で感染したB型肝炎、C型肝炎の場合、通常特別なお薬などは使いません。安静にして、食事療法を中心に治療していきます。

「HIV・エイズ」はこんな性病です

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染することで起こる病気です。血液と体液を介して感染するため性行為性行為(ノーマルセックス、オーラルセックス、アナルセックス)で感染する可能性があります。  

症状【男性・女性ともに症状は同じ】

  • 発熱
  • 全身のだるさ
  • 咳、のどの痛み
  • 鼻水
  • 下痢
  • 食欲がない
  • 吐き気
重度の風邪やインフルエンザのような症状が出るという特徴があります。※すべての症状が現れるわけではありません。上記に当てはまるものがあれば感染している可能性があります。

症状はいつから出る?

急性期の症状:性行為があった日から2週間後~4週間後に症状が出ます  

治療法

HIVを抑える作用のある飲み薬(抗HIV薬)で治療します。 症状が無くても、不安になったら病院で検査を!  

心当たりがないのに性病に感染…ということも

性病(性感染症)には、目立った症状の無いものが多くあります。また、近年はオーラルセックス(口腔性交)が増えたことで、口やのどに感染する例も多く、ディープキスだけで感染することも。 そのため心当たりが無いのに、いつの間にか性病に…という方もたくさんいらっしゃいます。   性病を見逃してそのまま放置してしまった場合、
  • HIVにかかるリスクが3倍に跳ね上がる
  • がんを発症する原因になる
  • 不妊につながる
など、実にさまざまな危険があります。 少しでも気になること、不安があったら、決してためらわず、まずは病院で検査を受けるようにしましょう。性病は一日でも早い発見と治療が肝要です。
記事の監修者:野口 真康
GOETHEメンズクリニック八重洲院 院長
日本性感染症学会 会員