クラミジア感染症について男女それぞれの潜伏期間は?|感染から数年後に症状が出ることがあるのか?

クラミジアの潜伏期間について

クラミジア感染症は、クラミジア・トラコマチスという細菌に感染して起こる性病です。感染して発症するまでの期間を潜伏期間と言い、クラミジアの場合は1~3週間が目安。個人差はありますが、男女で異なるということはありません。

感染後、潜伏期間の1~3週間を経て発症するわけですが、男女とも感染しやすいのが性器とその周辺。男性の場合は主に尿道の炎症(尿道炎)を起こし、排尿時に痛みを感じたり、尿道に痒みや不快感が生じたり、尿道の出口から透明で水っぽい膿が出たりします。

一方女性は、膣の奥にある子宮頸管が炎症を起こして、おりものの量が増えたり、いつもと違うおりものの色(黄や緑)になったりします。

感染者との性行為で感染する確率は、一回の行為につき30~50%。コンドームなしのセックスでは50%と言われ、2回に1回には感染してしまう計算になります。

男性の症状

男性の場合、まず尿道に異常が現れ、感染が進むと、副睾丸や精のうにも症状が拡がります。

尿道への感染で現れる症状

  • 排尿時、とくに尿の出始めに痛みがある
  • 軽度の痒み、不快感がある
  • 尿道の出口が赤く腫れる
  • 透明で水っぽい膿が出る

副睾丸(睾丸の後ろ側、精巣上体)への感染で現れる症状

  • 睾丸の後ろ側に腫れ、痛みがある
  • 睾丸の横に硬いしこりを感じる
  • 発熱

精のう(精液の材料を作る場所)への感染で現れる症状

  • 排尿するときの痛みが強い
  • 残尿感がある
  • 尿に血が混じる
  • 射精時に痛みがある
  • 発熱

女性の症状

女性が最初に感染するのは主に子宮頸管。悪化すると、子宮内膜や卵管、腹腔内へと炎症が拡がります。男性よりも自覚症状が出にくいので注意が必要です。

子宮頸管への感染で現れる症状

  • おりものの量がいつもより多い
  • おりものがネバネバしている
  • おりもの色がいつもと違う(淡黄・淡緑)
  • 不正出血がある
  • 下腹部が痛い
  • 発熱

子宮内膜や卵管への感染で現れる症状

  • 発熱
  • 下痢
  • 下腹部が痛い
  • おりものがいつもより多い
  • 不正出血がある

腹腔内への感染で現れる症状

  • 下腹部が痛い
  • 性交時に痛みを感じる

症状が出ないクラミジア

クラミジアは、感染者の半数以上は症状がない、あるいは症状はあるがあまりにも軽く自覚できない、という厄介な特徴があり、潜伏期間が過ぎたからと言って症状が出るとは限りません。

また、性器よりもさらに症状が出にくいのが、喉です。オーラルセックスを介してうつりますが、喉は口の奥なので何か異常があっても見た目に分かりません。

症状が出たとしても喉の腫れや痛み、咳、痰、声枯れなどなので、「あれ?風邪をひいたかな?」と思うのがせいぜい。感染したことが分かりにくい病気なのです。

潜伏期間中のクラミジアの検査と治療について

潜伏期間中は、ほぼ症状がありません。症状がないときに検査したり、治療したりすることに意味はあるのでしょうか。

潜伏期間中でも検査はできる?

潜伏期間とは、感染して発症するまでの期間のこと。病原体となる細菌はすでに体内に侵入し、増殖を続けている状態です。体内に細菌がいるわけですから、検査はもちろん可能。

ただし、感染してすぐの段階では細菌の量が少な過ぎ、正しい結果が出ないことがあるので注意が必要。

正確な検査結果を得られるタイミングは病原体の種類によって異なりますが、クラミジアの場合は、感染の疑いのある行為から24時間経過していれば、問題なく検査できます。

潜伏期間中でも治療はできる

クラミジアに感染していれば、潜伏期間であっても体内には細菌がいて活動しているわけですから、治療の意味は大いにあります。症状が現れる前であっても、治療方法は基本的に変わりません。

潜伏期間中でも人にうつる?感染する?

症状が出るにはまだ足りないにせよ、潜伏期間中、クラミジアは体内で活発に増殖を続けています。体内に細菌がいるわけですから、この間に性行為をすれば当然、相手にうつしてしまう可能性があります。

症状がなく気づかないのだから、気を付けようがないと言えばそれまでですが、潜伏期間中も感染の恐れがあること、さらに自覚なく感染を拡げる可能性が高い期間だと認識する必要はあるでしょう。

症状が出ない、気づかない期間が潜伏期間ではありません

クラミジア感染症は、感染しても半数以上に症状がない、症状が軽く気付けない病気。しかも自然には治りにくい病気でもあります。なぜ自然に治りにくいかというと、クラミジアの性質上、免疫ができづらいため。

私たちの身体は、病原体に侵入されると、その足あととして抗体を作ります。この抗体を敵と認識して攻撃し倒してくれるのが白血球という免疫細胞。病気が自然に治ったり、同じ病気に二度かからなかったりするのは、こうした免疫のしくみがあるお陰です。

このしくみがあればクラミジア感染症も治りそうなものですが、クラミジアという細菌の特性がそれを難しくしています。病原体となる微生物には細菌やウイルスなどがあります。

一般的に、細菌はエネルギー源さえあれば自力で勝手に増殖していきます。対してウイルスは自力で増殖することができません。人や動物などの細胞に寄生して病気にさせ、病気の状態で細胞が分裂することによって増殖していきます。

クラミジアは細菌の仲間ですが、少し変わっていて自分だけでは増殖できません。人の細胞の中に入り込んで分裂し増殖するという、ウイルスにも似た性質を持っています。そのため免疫のしくみが成立しにくく、自然に治りにくいのです。

したがって、感染から3週間経って潜伏期間が終わったとき、症状が自覚できなかったとしても、自然治癒したということはまずあり得ません。また、症状がないからと言って潜伏期間が続いているというわけでもありません。

長年感染に気付かずにいたというのはよくある話で、1年後、2年後、ひどいときには10年後に検査をして気付く場合もあります。パートナーの感染や、他の検査がきっかけとなって発覚するということが多いようです。

「心当たりがない」「身に覚えが無い」クラミジア感染で浮気を疑われることも

クラミジア感染症は、感染者が多く、気付かずに自分ももらっている可能性の高い病気です。症状を自覚しにくいせいで、感染が発覚してもいつ誰からうつったのかはっきりしないことが多く、「身に覚えがない」「心当たりがない」ということになりがちです。

性病は性行為を介してうつります。自分の感染がはっきりすればパートナーにも感染の可能性が、逆にパートナーの感染がはっきりすれば、自分も感染している可能性が出てきます。

また自分には症状がなく、パートナーだけに症状が出ると、自分が感染源の可能性もあるのに、パートナーの浮気を疑ってしまったり、自分に症状があってもパートナーに症状がなければ、感染源がパートナーだったとしてもそれに気付けなかったり。

性病の発覚は、夫婦間、恋人同士など、パートナーとの関係を危うくさせてしまうかもしれません。

そんな時は少し落ち着いて整理しましょう。パートナーの発症直前に性行為をしていれば、感染源はじつは自分自身かもしれません。

もちろん、パートナーからうつされ感染していたが、長く気付かずにいるうちに細菌が増えて相手にうつし返したということもあり得ます。つまり、感染したからと言って、パートナー以外の人と関係を持ったとは限らないのです。

性病にかかったことをパートナーに打ち明けるには勇気が必要ですが、自分だけ治療してもまた感染し直してしまいます。パートナーを大切に思うなら、検査をしてもらい、感染していれば治療してもらうようにしましょう。

また、性行為はコンドームをするようにすれば、感染の確率はグッと減らせます。

定期的にクラミジアの検査をしましょう!

クラミジア感染症は、感染しても症状がない人、症状が軽過ぎて気付けない人が大半。そのうえ、パートナーの感染や何かの検査をきっかけに感染が発覚することが多いため、夫婦間、恋人同士の関係を損なわせてしまうこともあります。

でも実際には、1、2年どころか10年もの間、感染に気付かずにいることもあり、定期的に検査している人でもない限り、いつ誰から感染したのかははっきりしません。

それよりも、感染が分かったのなら、まずは治療を始めること。放っておいても自然治癒はほとんど期待できず、かえってリスクを増やすだけです。無症状でも、潜伏期間中でも検査や治療は可能。GOETHE MEN’S CLINICでは即日検査ができ、治療もその日から始めることができます。

不安がある人は、まずは早めに検査をしましょう。

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記事の監修者:野口 真康
GOETHEメンズクリニック八重洲院 院長
日本性感染症学会 会員