尖圭コンジローマの治療|薬・手術などの治療法について紹介します
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記事監修 宮島 賢也 医師
尖圭コンジローマとは、ヒトパピローマウイルスに感染をすることで、陰部の粘膜や皮膚にイボができる病気です。ここでは、尖圭コンジローマの治療方法や治療後の注意点について解説します。
目次
尖圭コンジローマの治療について
尖圭コンジローマの原因は、HPV(ヒトパピローマウイルス)であり、主に性交渉で感染し、潜伏期間は約3週間〜6ヶ月です。
性行為以外の感染経路としては、尖圭コンジローマに感染してしまった母親から分娩時に赤ちゃんにうつる母子感染、親や医師の手指を介した子どもへの感染などがごくまれにあります。
ほかには、患部に触れた手で、自分の肛門などに触れてしまい感染を広げてしまうこともあり得ます。
HPVは現在のところ150種類以上存在し、病変の部位や性質から主に粘膜型、皮膚型、悪性型の3つに分けられています。粘膜型に分類される、尖圭コンジローマの原因とされている型は、6型と11型です。
皮膚型は、尋常性疣贅(ゆうぜい)に代表される皮膚のイボをつくるウイルスで2型や4型、悪性型には子宮頸がんなどの腫瘍発生に関連する16型・18型などが分類されています。
HPVはありふれたウイルスですが、このウイルスに感染した人全員がすぐに発症するわけではありません。
体内に潜んでいるだけの人も多くいます。特にストレス状況にあったり、免疫力が低下していたりする時に感染しやすいと言われています。
ウイルスが粘膜や傷口に入ると、トサカやカリフラワー状のイボができます。女性は小陰唇や大陰唇、膣前庭、会陰、尿道口、肛門内、膣、子宮頸部に発症し、男性では肛門周囲や亀頭、包皮のほか、尿道や肛門内に発症することもあります。
このイボの原因となっているHPVウイルスは薬や手術により除去します。主な治療方法は、塗り薬や凍結療法、三塩化・二塩化酢酸の外用、手術の4つです。
以下でそれぞれの治療法について詳しく解説していきます。
治療薬について
尖圭コンジローマの治療には、ベセルナ5%クリーム(イミキモド5%クリーム)が用いられます。このクリームは、日光角化症や皮膚がんの治療にも使用されています。
使用方法は、1日に1回、週に3回患部に薄く塗って、クリームが見えなくなるまですり込みます。
そして、6〜10時間経った後に石けんを使用し、洗い流します。塗布時間が長すぎると、重度の皮膚障害があらわれるおそれがあるためです。
注意点としては、肛門内や直腸、尿道には塗布できません。イボが消えた場合でも、ウイルスは残っている場合があるため、8週間以上は塗り続ける必要がありますが、使用期間は原則として16週間です。
ベセルナ5%クリームの副作用には、紅斑やびらん、表皮剥離、浮腫、疼痛等が挙げられます。
このような副作用を起こさないように、効果的な治療をするためには、医師の判断に従って、用法を守りましょう。
ベセルナ5%クリームは、ウイルス免疫を高めて、尖圭コンジローマを消す治療薬です。そのため市販の軟膏では効きません。
凍結療法
凍結療法とは、液体窒素にひたした綿棒やスプレーを用いて、イボに数秒間押し付けて凍結させる治療です。
液体窒素とは、冷却された−196℃にも達する低温の液体のことで、ウイルスに冒された患部を急激に冷やし(凍傷、低温やけどとも言う)、皮膚表面にある異常組織を壊死させます。
この治療は尖圭コンジローマ以外にも、皮膚科などで手のイボ治療などに使用されます。
1〜2週間に1回の頻度で治療を行っていきますが、広い範囲を治療でき、出血があまり伴わない点や繰り返し治療ができる点がメリットです。一方で、デメリットは治療中の痛みだけではなく、数日間痛みが残る点、治療効果が不確実である点です。
早期の尖圭コンジローマであれば非常に有効な療法ですが、イボがなくなったように見えても、実はウイルスが潜在している可能性はあります。
治療期間については、イボの大きさや治療への反応度合いにより個人差がありますが、早い人で1〜2カ月、長い人では半年〜1年かかる場合もあります。
医師の判断により、他の治療法と併用していくのが良いでしょう。
三塩化・二塩化酢酸の外用
三塩化・二塩化酢酸の外用とは、イボに塗布しして化学凝固させ、壊死させる治療法です。潰瘍化を防ぐために、数分間作用させた後、水などで洗浄し、中和する必要があります。
局所麻酔が不要である点はメリットですが、1週間ごとに繰り返す必要があること、大きなイボに対しては適した治療ではない点に注意が必要です。
外科手術
なるべく正常な皮膚を残し、一部の皮膚と一緒にイボを切除するのが外科手術です。
局所麻酔をして、10分程度で終わるため入院する必要はありません。電気メスや炭酸ガスレーザー蒸散手術によるイボの焼勺(しょうしゃく)は、キズも小さいうえに痕も残りづらく、術後の回復も早いのが利点です。
ただし、病変部分をレーザーもしくは電気で焼いて治療したとしても、周囲の皮膚にウイルスが潜んでいるおそれがあるため、再発の可能性が否定できない点に注意が必要です。
また、電気メスの合併症や副作用としては、治療後の熱傷や疼痛、潰瘍、びらんなどが生じるおそれもあります。
炭酸ガスレーザー蒸散手術では、こうした合併症・副作用に加えて、色素沈着・赤みがしばらく続くケースがあります。術後3〜4週間は性行為は避けましょう。
治療後の再発に注意
イボの大きさや数により、治療方法は多少異なります。数mm程度で少数のイボの場合、ベセルナ5%クリームや凍結療法、三塩化・二塩化酢酸の外用、外科手術が行われます。
1cm以上もしくは多数のイボが視認できる場合、ベセルナ5%クリームか外科的治療のいずれかで治療します。
しかし、こうしたベセルナ5%クリームによる治療をはじめ、凍結療法や三塩化・二塩化酢酸の外用、外科手術など、それぞれはどれも優れた治療法ではありますが、万能ではない点に注意が必要です。
その理由として、尖圭コンジローマは再発の可能性が3カ月以内に25%と高い傾向にあることです。尖圭コンジローマの治療は、あくまでもイボのHPVを除去するものであり、体内のウイルスを完全に排除することは難しいのです。
しかし、自分自身の持つ自然治癒力が高まることで、再発しないよう期待は持てます。そのため、完治したと自己判断で治療を中断することは避けて、根気よく治療を続けることが大切です。
尖圭コンジローマは自然治癒する?
尖圭コンジローマは、良性病変であるため、約20〜30%の確率で自然治癒するケースが存在します。
しかし、自己判断で完治していると思い込み、知らぬ間にパートナーに病気をうつしてしまうおそれや、危険な病気が隠れている可能性も否定できません。
特に、感染したHPVが高リスクの型であった場合、陰茎がんや子宮頸がんなどがん化するおそれもあります。
そのため、自然治癒を期待して放置しておくことはおすすめしません。治療後にも定期的にイボができていないか、また大きくなっていないかなど確認し、少しでもおかしいと感じたときは、すみやかに病院へ行って医師の判断を仰ぎましょう。
尖圭コンジローマの検査を病院でしましょう
尖圭コンジローマの検査は病院で行えます。かゆみや痛みを感じない小さなイボである場合、デリケート部位でもあることからなかなか受診するきっかけをつかみにくいかもしれません。
しかし、もし尖圭コンジローマである場合は、悪化する前にしかるべき治療を開始することが何よりも大切です。治療を開始するためにも、まずは早めの検査をおすすめします。
そのため、患部のイボから検体を採って、検査をします。ほかのウイルス性感染症にあるように、血中抗体でウイルスの有無の確認はできません。
治療方法の選び方について
尖圭コンジローマの治療法は、イボの数や大きさ、部位によって異なりますが、塗り薬による治療法や凍結療法、外科手術などが挙げられます。
これらの治療を単独で行うか、併用するかは医師の判断により行われます。
検査費用について
尖圭コンジローマは、イボが視認できれば検査が可能であり、診療科は、主に性病科や泌尿器科、皮膚科、婦人科です。陰茎には、正常であっても1〜2mm程度の小さなイボのようなぶつぶつが見られることがあり、これらは治療の必要はありません。
しかし、気になるイボを見つけたら、検査をして診断が確定するまでな性行為は控えるか、コンドームを使用するのが良いでしょう。
尖圭コンジローマの検査料金は、概ね14,000~18,000円程度(自由診療)の価格帯が相場となります。
当院でも「来院診療」「オンライン診療」ともに対応可能ですので、気になる症状がありましたらご検討ください。
→来院診療の料金表
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