淋病(淋菌)とは?感染経路・症状・治療方法

淋病(淋菌感染症)とは?症状・感染経路・治療方法などを解説

淋病は性行為で拡がっていく感染症です。とくに男性の感染者が多く、性器感染では痛みが強いのが特徴。ただ、感染するのは性器だけとは限りません。主な症状や感染の経路、検査方法、治療法などを説明します。  

淋病(淋菌感染症)とは?

淋病は淋菌感染による性病のこと

細菌の一種である「淋菌」に感染することで起こる性感染症。男性の場合、まず淋菌性尿道炎を起こし、排尿時の強い痛みや膿の分泌などを発症します。 そのまま放置していると症状が進行。精巣上体炎になると、陰のうが腫れあがり、歩けないほどの痛みが出ることがあります。 女性の場合は、子宮頸管炎を起こします。おりものが増えたり、不正出血したりといった症状が現れますが、男性とは異なり、無症状のことも多くあります。 性器以外に、喉も感染しやすいですが、男女ともほとんど症状が現れません。淋病は世界的に感染者が急増しており、日本でも身近な性感染症の一つとなっています。    

淋病と他疾病との違いは?

クラミジアとの違い ・男性は排尿時の痛みがクラミジアに比べ強く出る ・尿道から出る膿の量が多い ・女性は子宮頸管炎と尿道炎を併発しやすい 梅毒との違い ・梅毒のような赤い発疹が出ることはない ・梅毒でできるしこりには痛みがないが、淋病では痛みがある 膀胱炎との違い ・女性は尿道炎を併発すると、排尿時に痛みが出る ・膀胱炎のような頻尿になることはない  

感染者の傾向

男女ともに感染しますが、圧倒的に男性の患者が多いのが特徴。全体としては、近年減少傾向にありますが、男女とも20代前半で増えています。  

淋病(淋菌感染症)になる原因|主な感染経路とは?

性行為(オーラスセックス・アナルセックス含む)

淋病の感染経路は、異性間、同性間を問わず性行為。ノーマルな性器性交だけでなく、オーラルセックスやアナルセックスなど、感染者の粘膜や分泌物と接触する行為があれば感染は拡がります。 感染者との1回の性行為でうつる確率は30%。女性の場合、子宮頸管への感染だけでは無症状のことが多いため、知らずに性行為をして男性に感染させてしまうケースが多くなっています。 また喉が感染した場合も症状がほぼ出ないことから、喉を介した感染も増えており、淋菌感染者の10~30%に口の中からも淋菌が確認されたという報告があります。  

淋菌を含む粘液が付いた手から

尿道から出た膿や分泌物のついた手で目に触れ結膜炎を起こす等、直接的な性行為をしていなくても、手指やタオルを介しての感染が疑われる事例もあります。  

母子感染

女性が妊娠中に性器感染し、治療せずそのまま出産すると、赤ちゃんが産道を通るときに淋菌に感染します。これを母子感染と言い、赤ちゃんが結膜炎や関節炎を起こす原因になります。  

淋病(淋菌感染症)が発症するまでの潜伏期間

淋菌に感染すると、症状が出るのは2~9日後。症状が出るまでの期間を潜伏期間と言い、感染者の多いクラミジアや最近増えている梅毒などと比べると、比較的短い期間で発症に至ります。 潜伏期間中は尿道の痛みや発熱といった症状はほぼ現れません。ただ近年の傾向として、潜伏期間が2週間以上もある事例や、発症後に目立った症状が出ないケースも報告されているので油断は禁物。 また女性の場合、子宮頸管への感染だけでは前述したように無症状のことが多いことから、感染時期、潜伏期間とも、はっきりさせるのが難しくなります。  

【男女別】淋病(淋菌感染症)の主な症状|初期症状・自覚症状・症状の写真

男性の症状

性器感染では、まず尿道炎を起こします。特徴的な症状は、排尿時の激しい痛みと尿道から出る分泌物。分泌物の正体は膿で、黄白色でドロッとしています。量が多いのが特徴で、尿道口をぬぐっても、尿道を圧迫すればまた出てくるほど。 淋病は、男性の場合、症状が激しく出ることの方が圧倒的に多いのですが、稀に目立った自覚症状が現れないケースもあります。  

女性の症状

女性では子宮頸管が炎症になります。初期症状として教科書的には、おりものの量が増えたり、不正出血が起きたりしますが、実際には無症状の人が大半です。 ただし、尿道炎やバルトリン腺炎を併発することが多く、その場合は症状が現れます。尿道炎では、排尿時の痛み、尿道の膿など、またバルトリン腺炎では陰部の腫れや痛みが生じます。 バルトリン腺は膣の左右にあって愛液の成分となる粘液を分泌する器官ですが、ここが炎症を起こして膿がたまると、かなりの痛みを伴うことになります。  

性器以外の症状

性器だけに限らず、喉や肛門、眼も淋菌に感染することがあります。 喉への感染は咽頭淋病と言います。オーラルセックスを介してうつり、無症状のことがほとんどですが、咽頭炎や扁桃炎を起こす場合もあります。 咽頭とは喉の奥のことで、ここが炎症を起こし腫れや痛みが生じます。ものを飲み込む時の痛みもあります。 扁桃とは喉の両脇にあるアーモンド形の器官。扁桃も炎症を起こすと赤く腫れますが、さらに白い膿を持つことがあります。喉の痛みが強くなり、唾を飲み込むだけでもひどく痛みます。高熱を出す場合もあります。 また喉の感染は、性器など他の部位に比べて治りにくいという特徴があります。     アナルセックスを介して肛門に感染すると、肛門のすぐ上にある直腸の粘膜部分が炎症を起こします。かゆみ・ムズムズ、不快感、下痢、血便、膿性血便などの症状が現れることがありますが、無症状のことも多くあります。 手指等を介して淋菌が目に感染した場合は、かなりはっきりとした症状が現れます。感染から1~2日後に結膜が真っ赤に充血。結膜炎を起こします。まぶたが腫れ、さらにクリーム状の黄色い目やにが大量に、しかも絶え間なく出ます。早々に適切な治療を受けないと、炎症が拡がって角膜に穴があき、最悪の場合失明することもあります。  

淋病(淋菌感染症)の検査方法と検査費用

検査方法

検査方法は、尿検査、感染部位のぬぐい検査など調べる部位によって変わります。 性器感染では、感染の可能性が考えられる行為から24時間以上経っていれば、検査が可能。 男性の場合は尿検査を行います。尿道にクラミジアがいるかどうかを調べるため、検査1時間前からはトイレを控えるようにします。 すでに淋病の症状が現れていれば検査結果は30分前後で分かります。感染の疑いはあるが、症状が出ていないという場合は精密検査を行い、検査結果は5日後に出ます。 女性の性器感染では、膣分泌液(おりもの)を採取して検査します。生理中は血液が混じって正確な結果が出ないので注意しましょう。 喉の検査では、感染の機会から1週間以上経っていれば正確な結果が出ます。男性、女性とも生理食塩水でうがいを行い、そのうがい液で検査を行います。肛門に感染の疑いがある場合は、細い綿棒で肛門から数センチの深さをぬぐって検査を行います。    

検査費用

淋菌性尿道炎(淋病) 8,800円(税込) 咽頭淋病 8,800円(税込) 診察料について…ゲーテクリニックでは、検査・治療が発生する場合の診察料は、初診・再診ともに無料としています。  

検査キット

病院・クリニックで検査する以外に、検査キットを使うという方法もあります。検査キットは、自分自身で尿などを採取して検査機関に郵送し検査してもらうというもの。 入手方法は、今のところ薬局やドラッグストアでは販売できないため、インターネット通販のみ。淋病単体で検査するタイプと、クラミジア等ほかの性病もセットで検査できるタイプがあります。メーカーによりますが、価格は淋病のみの検査で4,000円前後から、検査にかかる日数は、早ければ1日で分かるところもあります。  

淋病(淋菌感染症)の治療について|受診する病院・治療法・治療費

病院は何科を受診すればいいの?

男性:泌尿器科、性感染症内科 女性:婦人科、性感染症内科 男性の場合、尿道に異常があるなら泌尿器科、女性なら婦人科と、症状のある部位の診療科を受診するのが基本。この法則に則ると、喉に異常がある場合は耳鼻咽喉科を受診することになります。 ただし、性病に特化しているわけではないこと、また診療科をまたいでの受診はできないので、性器と喉など、複数部位に症状がある場合はそれぞれの診療科で受診する必要があることは覚えておきましょう。 一般の泌尿器や婦人科のように多く存在する診療科ではありませんが、性病の検査・治療が専門の性感染症内科を受診するという選択肢もあります。性感染症内科では、泌尿器科、婦人科、内科、皮膚科など、性感染症全般が診療の範疇となり、性病に由来する症状であれば部位に関係なく治療が可能。性病に特化していますから知見も多く、治療法などにも精通していると言えます。  

一般的な治療法とは

淋菌には薬剤耐性菌の問題があり、飲み薬のみの治療は推奨されていません。 性器感染の場合は、男女とも抗生物質の静脈注射を1回行います。症状によっては点滴、また1~7日間かけて筋肉注射や静脈注射による治療を続けることもあります。喉の感染でも抗生物質の静脈注射になりますが、アレルギーがあると飲み薬を使う場合もあります。 治療後は4週間以上空けて検査を行い、結果が陰性であれば、治療完了となります。  

治療費について

淋菌性尿道炎(淋病) 11,000円または16,500円(税込) ※点滴が必要な場合は22,000円(税込) 咽頭淋病 11,000円または16,500円(税込) ※点滴が必要な場合は22,000円(税込)    

淋病(淋菌感染症)は自然治癒する?放置するとどうなる?

淋病(淋菌感染症)は自然治癒しない

結論からいうと、淋病をはじめ、性病が自然治癒することはほぼありません。 発症してしばらくすると症状が和らいだり、消えたりするのは確かですが、治療しない限り病原体の淋菌は体内に残ったままになります。他の病気のために処方された抗生物質がたまたま効く、ということはあり得ますが、淋菌のための抗生物質ではないため、やはり完全な治療は期待できません。  

放置する危険性について

尿道炎になるとかなり痛みが強いので、放置することはまずないとは思いますが、仮に治療せずに放っておいたとしても、残念ながら勝手に治ることはありません。 男性の場合は、前立腺炎や精巣上体炎を発症して、治療後、無精子症になる場合もあります。女性の場合は、卵管炎や肝周囲炎などを引き起こすことがあり、妊婦が淋菌に感染したまま出産すると赤ちゃんに感染させてしまう恐れもあります。 このほか稀ではありますが、菌血症となって感染症が全身に拡がるケース、またHIVに感染しやすくなることも分かっています。  

淋病(淋菌感染症)の予防方法|感染・再発しないために

性行為ではコンドームを着用する

もっとも基本的な予防法はコンドームの使用です。ノーマルな性器性交はもちろん、オーラルセックスやアナルセックスなど、性的接触の際には、必ずコンドームを使用しましょう。 さらに、フェラチオから性器性交にうつるときなど、接触する部位が変わるタイミングで必ず新しいコンドームに着けかえること。さもないと、フェラチオの相手が喉に淋菌を持っていた場合、コンドームを介して性器にうつってしまいます。  

無症状でも一度検査をする

症状が強く出やすい尿道炎でも、人によっては症状が出ないことがあります。症状が出ていなくても淋菌に感染しているのであれば、体内で症状が進行したり、パートナーにうつしたりする可能性があります。疑わしい行為があるのなら、感染の可能性をつぶすためにも検査できちんと確認しましょう。  

パートナーと一緒に治療する

淋菌の場合、1回の性行為で感染する確率は30%。自分が淋病にかかっているなら、パートナーも感染していると考えるのが自然です。自分だけ治療しても、相手が感染したままでは再感染しますし、相手の症状が知らないうちに悪化してしまう恐れもあります。 こうしたことを防ぐために、パートナーにも一緒に検査を受けてもらい、陽性なら治療してもらうようにしましょう。  

淋病(淋菌感染症)の検査・治療はゲーテクリニックまでご相談ください

淋病は男性の感染者が圧倒的に多い性病。尿道に感染すると排尿時の痛みが強く出て受診率が高くなるためですが、一方で、症状が出にくい女性の性器感染や喉の感染は見過ごされ、男性が再感染する原因になることの多い病気でもあります。 淋病は放置しても自然治癒することはありません。自分が感染したら、例え症状がなくてもパートナーにも検査を受けてもらうこと、自分自身も喉など他の部位まで感染していないか確認することが大切です。ゲーテクリニックでは、即日検査が可能。治療も検査当日から開始できます。

料金について

クリニックへのアクセス

記事の監修者:野口 真康
GOETHEメンズクリニック八重洲院 院長
日本性感染症学会 会員